スピリチュアルヌーン
SE505オリジナル
W29cm H79cm D10cm
どこも悪くなかった父が体調不良を訴え、検査を受けたら末期ガンで余命半年宣告。本人も家族にとっても正に青天の霹靂でした。
「7年前に亡くなった母と一緒に散骨してくれ」、が父の意志であったため、存命中から死後整理については家族と何度も話し合いを持ちました。父は、葬儀すら不要と主張していましたが、家族葬とすることは本人も渋々了解したので簡素に送りました。しかし、「墓は建てるな」の方針は一度も曲げることなく他界。
「散骨したらおしまい」では残された家族の心の拠り所すら無くなるのではないかと考え、いろいろと思案の末、「慰霊碑的なものであれば墓にはならないので遺志に背くものではない」と解釈。公営霊園にモニュメントを建てることとなりました。墓としての体裁を持たせる必要がありませんので、慰霊碑としての造形には拘り続けました。
太陽の光を受けて輝く様は、母が生前好んでいたシャネルNo5の琥珀色を彷彿とさせる素晴らしい色調となりました。長男・長女はアートガラスの色を「お婆ちゃんの色だと感じる」と話しています。
霊園内は分譲住宅のように決まった形・色調の墓石が多く、際立って目立つ我が家の慰霊碑が誇らしくもあります。亡き父母の思いまで再現していただけたようで、光り墓でモニュメント建立をして正解でした。
フォースプレイスよりコメント
宇佐美様とは、メール・電話で多くのセッションを重ね、デザインに何度も手を入れ直しました。?結果、長方形の墓地の真ん中に円柱形の基礎を石積み、その上に両面磨きのアートガラスを乗せる形としました。?前も後もないモニュメントです。柱には、「千の風になって」の原詩を基礎部分に彫刻。他には「○○家之墓」も建立日も故人名もありません。?床石には、散骨した山の方角がわかるように、アートガラスブロックを埋め込んでおります。